在宅酸素療法(HOT)との付き合い方
「高濃度の酸素を吸いすぎると活性酸素が発生して組織がダメージを受ける」という話をきいたことがあります。
医師に「24時間在宅酸素療法が必要である」と診断された低酸素血症の患者が、自分で酸素吸入器を勝手に外すケースがありますが、医師が多すぎないよう吸入量を決めているので、24時間吸入しても体に害はありません。
血液に酸素が不足する状態が続くと、臓器障害を起こします。
ある医者が言いました。
「酸素は薬ではありません。ごはんだと思って下さい。
空腹では死にませんがつらいです。
ですから、決められた量の酸素を吸入することが必要なのです。」
日常生活での注意
外出用の酸素ボンベは直射日光のあたらない所に保管し、家にいる時は、酸素濃縮器(HOT)から酸素を供給します。
酸素濃縮器は大きいので、移動させて使用するものではありません。鼻に装着するカニューラはせいぜい1〜2mくらいですが、5m以上の長い延長ホースもあるので、それをつければ室内を自由に移動出来ます。
低酸素血症の患者にとって、入浴は体力を消耗します。顔を洗う時はカニューラを外さなければなりませんが、基本的には入浴中も吸入をしていたほうが良いでしょう。
また酸素吸入中は火気厳禁です。吸入をしたままガスコンロの火をつけると、爆発はしませんが、ガスコンロが正常動作しない場合があります。火を付ける時は他の人に頼むか、吸入を外しましょう。IH調理器がおすすめです。
カニューラはいつも清潔にし、汚れたら取り替えましょう。
カニューラは薄いグリーンか、透明の物が多いですが、目立たないようにめがね型のカニューラもあるようです。
一般的なめがね屋では取り扱っていない事が多いので、興味がある方は、インターネットでめがね型カニューラを検索してみてください。